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CHOZO YAMAMOTO
History of Akibahara
国 敗れて ラジオ屋 あり

第二次大戦で日本は負けました。
街は復員兵で溢れかえっていました。
東京の街は一面の焼け野原となり、
勿論のこと お店はなんにも無くなっておりました。

そのようなとき 復員兵のなかで技術的な兵役についていた人々が
神田駅周辺に集まり、道路端にラジオの部品(コイル、バリコン、
コンデンサー、抵抗、真空管、アルミシャシー、……)を持ち寄って
きて 露店を開き始めました。
それがいつの間にか神田駅から須田町、そして小川町に至るまで
ところ狭しと立ち並びました。
その中には着ていた衣服を売る人々もいつか混じりあっていました。

露店の人々は繁栄をきわめていましたが、
ある日突然に、占領軍総司令部よりとんでもない指令が発せられました。

露店撤廃令というものでした。

露店の人々は明日の生活の糧をどう求めるか途方に暮れていました。

つづく
written by Y.Y.

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